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2016年7月16日 (土)

7月10日 「獣の権威」

わたしはまた、一匹の獣が海の中から上って来るのを見た。これには十本の角と七つの頭があった。それらの角には十の王冠があり、頭には神を冒涜するさまざまの名が記されていた。わたしが見たこの獣は、豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と王座と大きな権威とを与えた。この獣の頭の一つが傷つけられて、死んだと思われたが、この致命的な傷も治ってしまった。そこで、全地は驚いてこの獣に服従した。竜が自分の権威をこの獣に与えたので、人々は竜を拝んだ。人々はまた、この獣をも拝んでこう言った。「だれが、この獣と肩を並べることができようか。だれが、この獣と戦うことができようか。」  (黙示録13章1~4節)
 黙示録12章に登場した竜に加え、13章では2匹の獣が現れます。「悪の三位一体」ともいうべきこれらは何を現しているのでしょうか。
 竜の正体は「悪魔・サタン」でした。(12:9)。第一の獣の姿(13:1~2)は、ダニエル書7章に登場する4頭の獣を合わせたもののようです。ダニエル書の獣は「起ころうとしている4人の王」(ダニエル7:17)ですから、黙示録の獣は、それらをすべてあわせたローマ帝国もしくはその皇帝を現しているのでしょう。第二の獣は、皇帝に服従し礼拝するよう人々に強いて帝国の支配を支える勢力のことでしょう。第一の獣の印の「666」という数字は、伝説的暴君で最初のキリスト教迫害をもたらした「皇帝ネロ」をあらわしていると考えられています(13:18)。サタンの力を与えられ、ネロの再来のように暴虐にふるまう獣たちは、当時の教会を脅かしていたローマ帝国を現しているのです。
 しかしそれは、当時のローマ帝国だけでなく、国家というものの悪魔的な側面を描き出していると言えるのではないでしょうか。
 『ヒトラーに抵抗した人々』という本を読みました。ナチスの支配はドイツ国民の広い支持を集めていました。ヒトラーへの忠誠が求められ、そうしないと生活もできなくなっていきます(17節参照)。それでも、ユダヤ人への迫害や諸国への侵略戦争に反対し、抵抗する人々もあらわれます。けれども、そういう人々は残虐に弾圧され、殺されていったのでした。
 黙示録は、国家という獣の権威が世を支配する中で、暴虐と捕囚の運命を率直に告げたエレミヤ書15章2節のことばを引用し、「信仰と忍耐が必要である」と告げています(10節)。これから、わたしたちも獣の権威に直面することになるのでしょうか。黙示録の告げることばを厳しく心に刻むのです。

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