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2017年8月20日 (日)

北部日記 8月20日

 札幌キリスト教連合会の「8・15平和祈祷集会」では、今年は「北星高等女学校における小野村事件」とのテーマで、研究者の中川收さんのお話を聞きました。
 戦争中、北星高等女学校で聖書を教えていた札幌北一条教会の小野村林蔵牧師が、授業中の発言をとがめられて逮捕された事件については、先日、説教でも少し触れました。これはもちろん、キリスト教信仰に対する国家による弾圧事件には違いないのですが、中川さんのお話からは、さらに奥深い事件の背景と意味を学ぶことができました。
 当時、政府は、戦争のために教育の統制を強め、さらに学生たちを兵士や労働力として動員するために、さまざまな法律を定めて学校への圧迫を強めていました。のしかかる圧力の下、北星女学校の関係者はなんとか学校を存続させようと苦悩し、しかしかえってそのために理事会・管理職・現場の教職員の間にあつれきや不和が生じてしまいます。そこをつけこまれて、とうとう学校は行政の完全な支配下に置かれ、いずれ閉校をまぬかれないまでの危機に直面します。学校のキリスト教教育を主導し、理事のひとりであった小野村牧師の検挙・裁判は、そうやって学校をつぶす企ての一環でもあったのです。
 今も国家は、軍事のみならず、教育・福祉・経済・文化・スポーツなど、あらゆる分野を通じて支配力を強めようとしています。それに対し、個々ばらばらに対応してかえって分裂することのないように、広い視野で共にこれからの社会を考えていくことの大切さを思います。

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