« 5月5日「祝福と讃美」 | トップページ | バザーのお知らせ »

2019年5月12日 (日)

北部日記 5月12日

 数年前から、NHKの朝の「連続テレビ小説」いわゆる「朝ドラ」を見るようになりました。いま放送中の『なつぞら』は、北海道・十勝が舞台ということでも興味をそそります。でも、北海道民としては、オープニングのアニメ(女の子が動物たちと仲よく遊んでる)を見るたび、ついつい「キツネにさわるとエキノコックスに感染するかも」「母熊がこわいから子熊には近寄らないで!」と、はらはら・・・。
 ドラマそのものは出演陣の好演もあって楽しんでいるのですが、ひとつ、どうにも違和感をぬぐえない点があります。戦後まもない頃にしては、登場人物の身なりがよすぎるのです。自分のこどもの頃を思い出しても、自分もまわりの皆も、もっと地味でやぼったく、しかも、お下がりなど、着古してくたびれた服があたりまえだったように思います。それよりさらに前の時代のお話なのに、ドラマとはいえ、皆、着ているものがあまりにぱりっときれいでかっこよく、そこだけはどうもなじめません。
 昭和史を題材とした多くの著作があるノンフィクション作家の保坂正康さんが、「昭和という時代が〈同時代史〉から〈歴史〉に移行していくとき、〈同時代史〉の中では戦争反対の意味は皮膚感覚になっているから共鳴共感を得るが、〈歴史〉になるとその皮膚感覚は想像力に移っていく。想像力が欠如していたり、知識として戦争の本質を見抜けない者は、実にあっさりと武力行使を容認してしまう。今はそういう時代に入っている」と書いていました。みんな身なりも貧しく、でも戦争は絶対にいやだと思っていた、戦後の「皮膚感覚」はもはや遠くなった今の時代です。「想像力」と「知識」を、意識して獲得していかなければなりません。

« 5月5日「祝福と讃美」 | トップページ | バザーのお知らせ »

北部日記」カテゴリの記事