北部日記 10月29日
教会の事務室の入り口の上に写真が掲げてあります。20年前、札幌北部教会での就任式の際の記念写真です。旧会堂の庭にぎっしりと集まり、庭のすべり台の上から北光教会の高橋さんが撮影してくれました。写っているひとりひとりの今より20歳若い顔だちに、この20年の思い出がつのります。中にはすでにみもとに召された方もいます。いっぽう、いま活躍している若い人たちの幼くかわいらしい顔もあります。うしろに写っている旧会堂のたたずまいにも、なつかしさがよびおこされます。
札幌北部教会を初めて訪れたのは、教会創立20周年のお祝いのときでした。その後いちど招かれて旭川での会堂建築の経験についてお話をしたこともありました。よもや、その後、北部教会に招聘されて創立30周年・40周年を迎え、また会堂建築に携わることになるとは思ってもいませんでした。神さまの計画に驚かされます。
札幌北部教会での20年は牧師として幸いな年月でした。教会は牧師を信頼して支え続け、北部教会のためだけでなく、教区や教団、他教会のための働きにも祈って送り出してくださいました。日曜日に皆と共にささげる礼拝は、私自身にとっても大切なよりどころでした。いっぽうで、信徒ひとりひとりのためには充分な働きをなしえなかったことを告白しなければなりません。感謝と共に、ゆるしを求めるものです。
そしてまた、この20年は、私たち家族のたくさんの大切な思い出を重ねた日々でもありました。久世家一同を愛し、見守り、おつきあいくださってきた皆さま、ほんとうにありがとうございました。